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矯正歯科Q&A
痛みに関して
通常、矯正治療は歯に対して力をかけて動かすために、治療後2、3日は痛みを伴うことがあります。
これは個人差が大きくて、まったく痛くない人もいれば、ものすごく痛くて最初の数日間はご飯も食べられなかったと訴える患者さんもいます。
病的なものではないので、できるだけ我慢していただきますが、やはり個人差はありますので、あまりに痛いときは鎮痛剤の投与で軽減を試みていきます。
最近では、形状記憶合金の超弾性ワイヤーを使用することで、適正な弱い力で歯を動かすことができ、痛みも緩和できます。
また歯に直接つけるブラケット装置は頬や舌がこすれたり、あたるため痛みが伴うことがありますが、ほとんどの場合、慣れますのでご心配いりません。
痛みが気になる方は、ワックスといって、柔らかいゴムみたいなものを装置にくっつけることによってもかなり痛みが軽減します。
インビザラインという最新型マウスピースを用いておこなう矯正治療では、一つのマウスピースにつき歯を動かす量が限られています(最大0.25mm)。
そのため歯を動かす痛みがほとんどなく、プラスティック製のため頬や舌がこすれて痛みを誘発する心配はありません。
治療期間
お口の状態、歯を抜く抜かないなど程度にもよりますが、歯を動かす期間は通常は1年半から2年半くらいです。
歯を動かした後は歯を安定させるための保定期間がさらに1年〜2年かかります。
現在では矯正装置の種類による治療期間の差はほとんどありませんがドクターの技術や経験に左右されることもあります。
治療費
矯正治療は原則として保険がきかず、特殊な治療を除いて、自費負担になります。
治療費においては装置の種類、方法により設定をしているのが一般的ですが、医院により異なります。
全体的な治療費は都内の大学病院を基準とすると100万円前後となります。
詳しい費用については医院のホームページで確認するかもしくは医院に直接お問い合わせください。
いつから矯正治療は開始できるの?
矯正治療は、大きく2つに分けると子供さんの治療と、中学生以降の大人の方の治療に別れます。
すべての歯が永久歯に生え換わった中学生以降の矯正に関しては、いつから始めても医学的には何の問題もありません。
子供さんの治療に関しては、子供の歯(乳歯)と大人の歯(永久歯)の交換が6〜8歳ころから始まりますので、そのときのアゴの大きさが大きく違ったり、前歯が逆に咬んでいたりする場合は何らかの処置が必要になります。
しかし特に大きな問題がない程度のガタガタであれば側方の永久歯交換期の10歳〜11歳から始めるのが良いでしょう。
矯正を始めるべきかどうか判断がつかず心配な場合はまずはお近くの矯正歯科医院に一度ご相談下さい。
抜歯、非抜歯について
現代人は歯に対してあごが小さい傾向にあります。そのためきれいに歯を並べたり、口元をひっこめるために歯を抜くことがあります。
アゴを広げるなどの装置を使って歯を抜かない方法もありますが、人により限界とリスク(美しいラインを作れない場合がある・歯が不安定に動きやすい)があります。
また、乳歯から永久歯にかわる頃やアゴの成長が旺盛な時期に治療を開始すれば、歯を抜かずに治療する可能性も高くなります。
虫歯があったら、矯正治療できないの?
基本的には、矯正治療を始める前に、虫歯の治療していただくことになります。しかし小さな虫歯であれば矯正装置をつけながらでも治療は可能です。
矯正中は仮歯で矯正後に最終的な被せ物にする場合もあります。
矯正の診断結果によっては、せっかく虫歯治療をした歯を抜く場合もありますし、痛みもない初期の虫歯でしたら、フッ素や進行を抑える治療法で様子をみる場合もあります。
また、現在歯にかぶせてある金属の冠や詰め物は、現在の歯並びに合わせて作られていますので、矯正治療の終了後に作り直さなくていけないこともあります。
そのため急をようするようなお痛みのある歯がなければまずは矯正のご相談を受けることをお勧めいたします。
万が一、矯正治療途中でむし歯になっても早期に治療すれば問題ありません。
食事の制限は?
歯に直接装置を付けるワイヤー矯正では、矯正治療中食べ物などに注意が必要です。
まず、硬いもの(せんべい、りんご、とうもろこし、氷、飴など)を前歯で咬んだ時、装置にぶつかると外れる可能性がありますので、小さく切ったり割ったりして食べて下さい。。
また、粘着性のある食べ物(ガム、キャラメル、お餅など)は装置にくっ付いたり、装置を引っ張って外れる原因になりますので、避けて下さい。
ラーメンや、ほうれん草、ネギなど繊維性のものはワイヤーに絡まることがあります。無理に引っ張ったりせず、鏡でお口を見ながら、ていねいに取り除いて下さい。
カレーなどは装置についてるゴムに着色することがあります。性能上は問題ありませんが、ゴムを取り替える前日に食べるなど工夫して下さい。
インビザラインなどのマウスピース矯正では食事中に外せますので、ワイヤー矯正のような問題がありません。
矯正治療中、スポーツや音楽は可能?
基本的には大丈夫です。もし、ボクシングやラグビーなどの激しいスポーツをされる方の場合は、矯正用のマウスガードがありますので、それらのスポーツ中に装着すればよいと思います。
歌を歌う場合などは発音に問題のある舌側の矯正装置は避けた方がいいかもしれません。
なぜ矯正は必要なの?
歯並びが悪いと以下のような状態になりやすくなります。
虫歯や歯周病になりやすい。
よく噛めない
アゴの成長、顔のかたちに悪い影響を及ぼす。
口もとが目立つ。
発音しにくい。
他にも咬み合わせが記憶力や全身の健康にも影響すると言われています。
歯の矯正は美しい容貌や素敵な笑顔を作ることによる社会的メリットはもちろん、口の中や全身の健康を維持するために必要なのです。
資料提供 国井歯科医院(栃木)
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